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7室内の熱環境設計その4 熱貫流率と熱貫流量 070523(水)
梅花女子大学フォトギャラリー3 学生会館カフェ前の階段吹き抜け 熱の移動量の計算方法 図3−2−3 熱貫流率K W/㎡℃ 壁の一方側の空気から、もう一方の側の空気へ熱が移動することを 熱還流という.対流、放射、伝導が同時に起こる。 また、壁は複数の材料が組み合わされて出来ている。したがって、 壁全体の熱性能はこれらの材料の熱特性を組み合わせて決定される。 熱貫流率K は1㎡の壁の内外に1℃の温度差がある時に壁を流れる 熱量を表す。q=K(θ1—θ2) したがってKが大きな壁ほど熱を通しやすい。 熱還流抵抗R ㎡℃/ W 熱貫流率を算出するためには熱貫流抵抗を計算しその逆数を出す。 K=1/R熱貫流抵抗の計算式 R=ri+(r1+r2+r3+r4+r5+rn)+ro(全ての熱抵抗の合計) ri=1/αi 室内側熱伝達抵抗 ro=1/αo 室外側熱伝達抵抗 r1〜n=d/λ熱伝導抵抗 dは壁の厚さ(m) r1〜n=rair 中空層の熱抵抗 熱貫流率の算出と熱貫流量(図3−2−3) 室内θ1=20℃、室外θ2=20℃ 各要素の熱抵抗を求める ri=1/αi=1/9 ro=1/αo=1/23 r1=d/λ1=0.01/0.6 r2=d/λ2=0.15/1.5 r3=d/λ3=0.05/0.05 r4=d/λ4=0.01/1.3 熱貫流抵抗を求める(全体の抵抗) R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数 K=1/R=0.78 W/㎡℃ 室内から室外への熱貫流量は q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 問題1 図3−2−3の条件で壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+1/23+0.15/1.5=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ 以上より,壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流量はK=0.78w/㎡℃ コンクリート壁のみの熱貫流量はK=4.00w/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流量は1/5に減少する。 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が1000Wの熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は5000wの熱量が必要になる。 次回は,換気による負荷、日射による負荷、内部発熱による負荷に ついて考える。
by tsuka7072
| 2007-05-23 22:44
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