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10室内の熱環境設計その7 これからの熱環境設計 070613(水)
梅花女子大学フォトギャラリー6学生会館前の広場 1人間のために安全で健康的で快適な空間をつくること コンセプトの重要性。 50年前は、住宅も日照、採光、通風のよくない不健康な家が あった。 そんな中で、快適な室内環境を作ることが目標になった。 快適な室内環境が整備された中、新たにシックハウス、 地球環境問題が出て来た。 いま環境工学を考える上で省エネルギーや自然エネルギー利用 の視点は重要になってきた。 2熱量の単位 熱量の単位1calは1ccの水を1℃上昇させるのに必要な熱量 熱量の単位は他にJ(ジュール)も用いられる。1cal=4.19J (860kcal/h=1000W=1000J/s) 覚えておくこと 熱量860kcal=1000Wh=1KWh(1000Wで1時間) 3太陽からの放射エネルギー量について見てみましょう 地球の大気圏外に到達する太陽の放射エネルギーは 1.37KW/㎡(1180kcal/㎡h)です。 図1−5−12、図1−5−14参照 大気透過率を0.8とすると 法線面直達日射量は太陽高度が高いほど大きくなります。 冬30度では900W/㎡,夏80度では1100W/㎡です。 鉛直面直達日射量(南壁面)は太陽高度が高いほど小さくなります。 冬30度では750W/㎡、夏80度では200W/㎡です。 水平面直達日射量(屋根面)は太陽高度が高いほど大きくなります。 冬30度では370W/㎡、夏80度では1050W/㎡です。 この事から、冬の太陽エネルギーを有効に利用するには 南壁面で熱を集めることです。 また、夏の太陽エネルギーを防ぐには、屋根面の断熱性能を 上げる事です 4換気の目的 室内空気汚染物質を人間の健康を守るための許容濃度以下におさえる。 許容濃度 体積濃度で表し単位はppm 1ppmは1㎥あたり1㎤の汚染物質が含まれている状態 1ppm=0.000001 CO2の許容濃度は1000ppm=0.001=0.1%(建築基準法 CO2の外気中濃度は300ppm=0.0003=0.03% 1)人一人当たり30㎥/hの換気量が必要なことがわかる。 2)燃焼器具使用寺の必要換気量 換気扇の能力としては433.4㎥/h以上のものを選定 3)シックハウス対策の必要換気量 換気扇の能力としては18㎥/h以上のものを選定 5熱負荷とその種類 室温を一定に保つためには,損失した熱の分だけ,熱を投入する必要が ある。 投入する必要のある熱量を熱負荷という。以下の3つがある。 外部負荷 壁体等からの熱貫流が要因となる貫流負荷 開口部からの日射による日射負荷 漏気による隙間風負荷の3つがある。 内部負荷 照明や給湯設備や人体からの発熱 外気負荷 換気など外気導入による 1)断熱材付きコンクリートの熱貫流抵抗Rを求める R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率Kは K=1/R=0.78 W/㎡℃ 室内から室外への熱貫流量qは q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 2)壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+1/23+0.15/1.5=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ 3)壁体が板ガラス厚10mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+1/23+0.01/0.7=0.17㎡℃/ W K=1/R=5.88 W/㎡℃ q=K(θ1—θ2)=5.88×20=117.6W/㎡ 以上より,壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流量はK=0.78w/㎡℃ コンクリート壁のみの熱貫流量はK=4.00w/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流量は1/5に減少する。 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が1000Wの熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は5000wの熱量が必要になる。 4)日射の取り扱い(コンクリートの外壁等) 相当外気温 外壁が受ける全日射をJとする。 外壁の日射吸収率をa1とすると、a1は白っぽい材料や光沢の ある金属などでは小さいが、コンクリートなどでは0.65〜0.8 と大きい。 外壁がコンクリート等で仕上がっている場合は外気温度が20℃ に対して相当外気温度は38.26℃となる。冬日射の当る外壁は 暖房効果として有効に働くが夏はかなりの熱が侵入するので 外壁に日射が当らない工夫が大切。 5)日射熱取得率 η 窓ガラスは日射のほとんどが室内に侵入するので相当外気温度 という考え方は当てはまらない。 室内に侵入する熱量はJ×η(日射熱取得率)で求められる。 たとえば600W/㎡×0.86=516W/㎡ 6)日射遮蔽係数 SC 透明ガラス厚さ3ミリの日射熱取得率を基準に他のガラスの 日射熱取得率を表すと 熱線吸収ガラス 0.72 熱線反射ガラス 0.29 透明ガラスとブラインド 0.58 外ブラインド 0.15 6建物全体の熱特性 建物全体からの貫流熱損失+換気熱損失を計算する。 内外温度差1℃の時の熱損失を総合熱貫流率という。 1)総合熱貫流率[KA]=K1A1+K2A2+K3A3+K4A4+K5A5+ K6A6+K7A7+0.34Q [KA] (W/℃) 換気による熱損失q=ρ×c×Q Q(換気量㎥/h) q=1.2×1005/3600×Q ρ(空気の密度1.2kg/㎥) =0.34×Q c(空気の比熱1000J/kg) 換気量Q=300㎥/hの場合q=0.34×300=102 W/℃ 建物全体の熱損失はq=[KA](θ1—θ2) 問題16m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が0.78W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数0.5,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=0.78×54+0.34×27=42.12+9.18 =51.3 W/℃ q=[KA](θ1—θ2)=51.3×20=1026 W 2)熱損失係数 総合熱貫流率{KA}は壁等の熱貫流率が同じでも規模が大きく なると大きくなる。そこで建物の熱性能を比較するために 総合熱貫流率{KA}を延べ面積Aで割った熱損失係数{Q}が 用いられる。 [Q]=[KA]/A W/㎡℃ ただし㎡は床面積あたりを示す。 問題1の部屋の熱損失係数は[Q]=[KA]/A A=6×3 =51.3/18=2.85 住宅の省エネルギー基準 次世代省エネルギー基準では大阪府、東京都は地域区分4であり 熱損失係数の推奨基準値は2.7である。 したがって、かなり断熱効果の高い住宅を考えている。 その時、気密性、換気に対する考え方、日射に対する考え方が 熱損失で大きな割合を占める事になる。 7蓄熱 熱を蓄える能力 重い材料ほど熱容量が大きい。 コンクリート造の家の方が木造の家より熱容量が大きい。 熱容量の大きい建物の方が,暖まりにくく,冷めにくい。 8外断熱と内断熱 外断熱の方が,室内側壁面の温度変動が小さい。 特に熱容量の大きいコンクリート造の場合は, 蓄熱効果も利用できる。 9日本の気候風土に適した熱環境設計 高温,多湿の環境を考える。 冬のエネルギー消費を考えて,ベースは高気密・高断熱・外断熱 がいいが、太陽エネルギーの利用と,風通しが重要。 1)夏の太陽エネルギーを防ぐ 屋根面の断熱が重要 屋上緑化は効果的 窓面への日射を防ぐ 大きな開口は南面に設け,庇で日射を防ぐ 風通しを考え,大阪なら通風用の窓を西面に設ける 2)冬の太陽エネルギーを利用する 南面に大きな開口を設け,日射を取り込む 床面に熱容量の大きな材料を利用し蓄熱する 3)敷地周囲緑化等、土、水分の蒸発熱を利用する
by tsuka7072
| 2007-06-13 11:13
| 環境工学2
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