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環境工学2 5住宅 熱伝導率、熱貫流率
熱の流出入 熱は部屋の外と内に温度差があれば流れる。 熱の伝わり方 伝導、対流、放射の3つがある。図3−2−2参照 1)壁や床と室内空気の間は対流により熱が伝わる。 2)壁や床の中は伝導により熱が伝わる。 3)壁から外部に対しては、対流と放射により熱が伝達される。 1熱の移動量の計算方法 図3−2−2、表−2−1 ■伝導 q1=λ×(θ1—θ2)/d [W/㎡] 伝導熱q[W/㎡]、熱伝導率λ[W/m℃]、温度高θ1、温度低θ2 伝導距離d[m] コンクリートの熱伝導率λは1.5W/m℃(面積1㎡当り、厚み1m当り、温度差1℃当り) コンクリートの厚みd=0.15mの場合は、10W/㎡℃の熱が流れる。 温度差が20℃の場合は20W/m・㎡の熱が流れる。 コンクリート厚みd=0.15m、温度差が20℃の場合は200W/㎡の熱が流れる。 ALCの熱伝導率λは0.15W/m℃ 厚みd=0.15m、温度差が20℃の場合は20W/㎡の熱が流れる。 (コンクリートの10分の一) ■総合熱伝達率α[w/㎡℃] 表3−2−2(対流熱伝達率α2+放射熱伝達率α3) 伝達熱q=(α2+α3)×(θ1—θ2) 設計用 対流熱伝達率 放射熱伝達率 設計用熱伝達率 室内側 α2= 4 W/㎡℃ α3=5 W/㎡℃ 合計 9 W/㎡℃ 屋外側 α2=18 W/㎡℃ α3= 5 W/㎡℃ 合計 23 W/㎡℃ 注:風速3mの場合 対流 q2=α2×(θ1—θ2)[W/㎡] 対流熱q2[W/㎡]、対流熱伝達率α2[W/㎡℃] 放射 q3=α3×(θ1—θ2)[W/㎡] 放射熱q3[W/㎡]、放射熱伝達率α3[W/㎡℃] 室内側 温度差10℃ の伝達熱は 9 W/㎡℃×10=90W 屋外側 温度差10℃ の伝達熱は 23W/㎡℃×10=230W ■熱貫流率K W/㎡℃ 壁の一方側の空気から、もう一方の側の空気へ熱が移動することを 熱還流という.対流、放射、伝導が同時に起こる。 また、壁は複数の材料が組み合わされて出来ている。したがって、 壁全体の熱性能はこれらの材料の熱特性を組み合わせて決定される。 熱貫流率K は1㎡の壁の内外に1℃の温度差がある時に壁を流れる 熱量を表す。q=K(θ1—θ2) したがってKが大きな壁ほど熱を通しやすい。 下記問題1からコンクリート壁厚みd=0.15mの場合は、 R=ri+(r1)+ro=1/9+0.15/1.5+1/23=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ 温度差が20℃の場合は80W/㎡の熱が流れる。 q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ (図3−2−3)より壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流率はK=0.78W/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流率は1/5に減少する。 内外温度差20℃、壁面積60㎡なら(14畳の部屋の4周全て壁) 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が936W(15.6×60)の熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は4800w(80×60)の熱量が必要になる。 参考 熱還流抵抗R ㎡℃/ W 熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数として計算する。 K=1/R熱貫流抵抗の計算式 R=ri+(r1+r2+r3+r4+r5+rn)+ro (全ての熱抵抗の合計) ri=1/αi 室内側熱伝達抵抗 ro=1/αo 室外側熱伝達抵抗 r1〜n=d/λ 熱伝導抵抗 dは壁の厚さ(m)、λ は建築材料の熱伝導率 r1〜n=rair 中空層の熱抵抗 熱貫流率の算出と熱貫流量(図3−2−3) 断熱材を使用したコンクリート壁の熱貫流率を計算する。 室内θ1=26℃、室外θ2=6℃のときの熱貫流量を計算する (内外温度差20℃の場合) 各要素の熱抵抗を求める ri=1/αi=1/9 ro=1/αo=1/23 r1=d/λ1=0.01/0.6 r2=d/λ2=0.15/1.5(コンクリート厚150) r3=d/λ3=0.05/0.05(断熱材厚50) r4=d/λ4=0.01/1.3 熱貫流抵抗を求める R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率は K=1/R=0.78 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 問題1 図3−2−3の条件で壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+0.15/1.5+1/23=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡
by tsuka7072
| 2008-05-07 12:48
| 環境工学2
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