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環境工学2 13 騒音防止設計と音響設計
![]() ![]() ![]() 空気音の予測と防止 受聴側で出来る工夫、マスキング効果の利用 距離減衰 音の大きさは距離が離れるにしたがって小さくなる。 音響パワーW(W) 音源における音の全エネルギー 音響パワーレベルLw(dB) Wをレベルで表したもの 音の強さI(W/㎡) 単位面積を通過するエネルギー 音の強さレベルL(dB)Iをレベルで表したもの 距離減衰 点音源 L=Lw−10log d2 −11 距離が2倍になるごとに音圧レベルは6dB小さくなる。 半自由音場になるとL=Lw−10log d2 −8になる 線音源 L=Lw−10log d −8 距離が2倍になるごとに音圧レベルは3dB小さくなる。 面音源 L=Lw 対数計算の基礎 log102=2、log103=3、log1010=10 logA×B=logA +logB、log1=0 レベルの加算と減算 2倍 3dB増加(10log2=3) 4倍 6dB増加(10log4=6) 8倍 9dB増加(10log8=9) 10倍 10dB増加(10log10=10) 100倍 20dB増加(10log100=100) 1/2倍 3dB減少(10log2=3) 回折よる音の減衰 音は障害物(塀)の裏側に回り込む事が出来る。 波長の短い音は回折しにくい。 したがって、高い音の塀による減衰効果は大きい。 壁の透過損失 共振領域、質量則領域、コインシデンス領域 質量則 垂直入射時の透過損失 面密度(kg/㎡)が2倍になると6Db増す。 周波数が2倍になると6dB増す。 入射音が拡散している場合は5dB低下する。 コインシデンス効果 中高音域で音が抜けやすくなる。 壁による遮断 L1音源側音圧レベル、L2受音側音圧レベル、TL透過損失 A受音側の吸音力、F伝達部位となる壁の面積 室内から室内 L1−L2=TL+10logA-10logF 受音側の吸音力が影響する。 外部から室内 L1−L2=TL+10logA-10logF-6 室内から外部 L1−L2=TL+6 効果的遮音 二重壁 気密化、則路伝播の防止(天井裏の遮音) 環境振動と固体音 室内騒音の騒音等級N 集合住宅N-35一級、N-40標準 床衝撃音への対策 床スラブの質量と剛性、20cmのスラブ厚 固体音一般に対する対策 防振対策、防振ゴム 3音の響きの計画 響きと知覚 直接音、初期反射音、残響音/音の聞き取りやすさを決定する。 明瞭度 残響が少ないほど明瞭度は高い。 残響時間 残響時間の定義/室内の音圧レベルが60dB減衰する時間。 室内のどこでも均等な残響音を得るためには音が拡散していると良い。 最適残響時間 会議室/0.5〜1.0秒 音楽ホール/1.5〜2.5秒 残響時間の予測 特異現象のいろいろ 音響障害 ロングパスエコー/やまびこのような 音源位置からも受音位置からも離れた壁面は拡散吸音等を施す。 フラッターエコー/ビーン,パタパタといった響き 天井と床の面で音が多重反射。 音の焦点と死点/遠くの音がすぐ近くのように聞こえる 球面の壁や天井で初期反射音が焦点を結んで一カ所に集中。 ブーミング/低周波の音がブーンと鳴り響く 小さな直方体の部屋でおきる。 固有振動数の集中をさけるために直方体の縦横高さ比が整数倍 にならないようにする。 ▲
by tsuka7072
| 2008-07-02 10:30
| 環境工学2
環境工学2 12 騒音について
速報 レポート試験の問題 試験日080709(水) 「関西において省エネルギーで、快適な家をつくるための工夫について 基本的な考え方,具体的な方法について記述してください。 理由も記述してください。」 A4レポート用紙2枚以内(1600字以内) 資料持ち込み自由 2音環境の計画 騒音の定義 主観的な印象でうるさく感じたりするものはすべて 騒音になる。 騒音の種類 交通騒音、近隣騒音、事業所騒音、建設騒音 空調騒音、床衝撃音、給排水騒音 音環境のデザイン サウンドスケープという考え方(都市環境の音) 余計な音を出さない。 音の発生する仕組みを作る(風鈴、砂利道) サウンドエデュケーション 音の評価 騒音レベル、音圧レベルをA特性補正した値Db(A) 等価騒音レベル、変動騒音の評価に用いられる 暗騒音、特定できる騒音以外の騒音 A特性による補正が主に使われている。 NC曲線 室内騒音に関する許容値の提案 30dBに聞こえる音と同じ大きさに聞こえる各周波数の音 よりも常に小さな音で出来ている音環境をNC-30という。 NC-35 NC-40 (小さいほどいい環境) 間仕切り壁の遮音等級 D値(大きいほど遮音性能が高い) 透過損失TLが500Hzで55dBのA特性を持つ。 D-55 D-50 D-45 床衝撃音の遮音等級 L値(小さいほど遮音性能が高い) L-45 L-50 L-55 まとめ 1吸音と遮音の違いを覚えておこう。 間仕切り壁に吸音効果の高いものを設けても遮音効果は それほど期待できない。 遮音効果を上げるためには,鉛板、コンクリート等の重たい 材料を使おう。隙間をつくらないこと。 2NC曲線は,外部騒音に対して室内騒音環境の基準値を 設定したものです。 3D値は間仕切り壁の遮音等級を設定したもので部屋間の 遮音性能を確保する時の基準です。 4L値は床衝撃音の遮音等級を設定したもので一定の衝撃 に対して下の室内騒音環境を設定したものです。 数値が低いほど遮音性能が高いので注意しましょう。 5木造、鉄骨造、コンクリート造の遮音性能の違いを覚えて おこう。木造では完全に遮音することは難しい.鉄骨造も 基本的に軽量、パネル張りなので遮音は難しい。 遮音性能ではコンクリート造がもっとも優れているので 通常のマンションはコンクリート造でつくることが多い。 ▲
by tsuka7072
| 2008-06-25 10:30
| 環境工学2
環境工学2 11 音の強さ 音環境の計画
1音の強さ 音とはあらゆる物体の中を伝わる振動。 振動は空気という物体を経て耳に届いて初めて音として 知覚される。 音の物理量 音場 音の伝わる空間。 音圧 振動による圧力の変化。 振動のエネルギーは、音源から受音点まで時間 とともに伝わっていく。 疎密波 圧力の変化は、分子の密なところと疎なところがある。 縦波とも呼ばれる。 周波数 音の波の1秒あたりの振動数。 単位はHz(ヘルツ) 音速c 常温で340m/s 波長λ 周波数fとするとλ=c/f 実効値 音圧のエネルギーを表す方法 音の強さとエネルギー 音圧から音圧レベル(音の強さのレベル)への変換 L=10log(I/Io) 物理量が10倍になると10増える ように対数化する操作をレベル化という。 0dBから120dBであらわせる。 例えば10dBから20dBは物理量は10から100に増加している 可聴域 20Hzから20,000Hz 音の知覚 音の大きさ感 音圧レベルの上昇とともに増加。 音の高さ感 周波数の上昇とともに増加。 音色 感じ方に個人差 音の心理量の法則 大きさ感は音圧レベルと比例 高さ感はオクターブ数と比例 騒音レベル 等しい音圧レベルでも、周波数が異なると 同じ大きさに聞こえない。 聴感曲線 人間の聴覚的特性をあらわす A特性 主観的な音の大きさに近づける 騒音レベル A特性のフィルターをかけて測定された音圧 マスキング効果 話し声を周囲の人に聞こえにくくするBGM等 音の伝播 空気伝播音 発生した音がすぐに空気中に放射された音 個体伝播音 発生の時点で個体の振動である音 自由音場 受音点に音源からの直接音しか到達しない。 半自由音場 地表面に音源が置かれたような場合 拡散音場 室内空間のように 物体への入射音の経路 反射率R R=Er/Ei 吸音率α α=(Ea+Et)/Ei 反射されなかった音、吸音された音+透過した音 透過率λ λ=Et/Ei 透過率はレベルに変換して表現することが多い これを 透過損失TLという TL=10log(1/λ)dB 例えば透過損失40dBの壁では、70dBの音が30dBに 減衰される。 2音環境の計画 騒音の定義 主観的な印象でうるさく感じたりするものはすべて 騒音になる。 騒音の種類 交通騒音、近隣騒音、事業所騒音、建設騒音 空調騒音、床衝撃音、給排水騒音 音環境のデザイン サウンドスケープという考え方(都市環境の音) 余計な音を出さない。 音の発生する仕組みを作る(風鈴、砂利道) サウンドエデュケーション 音の評価 騒音レベル、音圧レベルをA特性補正した値Db(A) 等価騒音レベル、変動騒音の評価に用いられる 暗騒音、特定できる騒音以外の騒音 A特性による補正が主に使われている。 NC曲線 室内騒音に関する許容値の提案 30dBに聞こえる音と同じ大きさに聞こえる各周波数の音よりも 常に小さな音で出来ている音環境をNC-30という。 NC-35 NC-40 (小さいほどいい環境) 間仕切り壁の遮音等級 D値(大きいほど遮音性能が高い) 透過損失TLが500Hzで55dBのA特性を持つ。 D-55 D-50 D-45 床衝撃音の遮音等級 L値(小さいほど遮音性能が高い) L-45 L-50 L-55 ▲
by tsuka7072
| 2008-06-18 10:30
| 環境工学2
環境工学2 10 住宅の省エネルギー(日本の気候風土に適した)
1人間のために安全で健康的で快適な空間をつくること コンセプトの重要性。 50年前は、住宅も日照、採光、通風のよくない不健康な家が あった。 そんな中で、快適な室内環境を作ることが目標になった。 快適な室内環境が整備された中、新たにシックハウス、 地球環境問題が出て来た。 いま環境工学を考える上で省エネルギーや自然エネルギー利用 の視点は重要になってきた。 2熱量の単位 熱量の単位1calは1ccの水を1℃上昇させるのに必要な熱量 熱量の単位は他にJ(ジュール)も用いられる。1cal=4.19J (860kcal/h=1000W=1000J/s) 覚えておくこと 熱量860kcal=1000Wh=1KWh(1000Wで1時間) 3太陽からの放射エネルギー量について見てみましょう 地球の大気圏外に到達する太陽の放射エネルギーは 1.37KW/㎡(1180kcal/㎡h)です。 図1−5−12、図1−5−14参照 大気透過率を0.8とすると 法線面直達日射量は太陽高度が高いほど大きくなります。 冬30度では900W/㎡,夏80度では1100W/㎡です。 鉛直面直達日射量(南壁面)は太陽高度が高いほど小さくなります。 冬30度では750W/㎡、夏80度では200W/㎡です。 水平面直達日射量(屋根面)は太陽高度が高いほど大きくなります。 冬30度では370W/㎡、夏80度では1050W/㎡です。 この事から、冬の太陽エネルギーを有効に利用するには 南壁面で熱を集めることです。 また、夏の太陽エネルギーを防ぐには、屋根面の断熱性能を 上げる事です 4換気の目的 室内空気汚染物質を人間の健康を守るための許容濃度以下におさえる。 許容濃度 体積濃度で表し単位はppm 1ppmは1㎥あたり1㎤の汚染物質が含まれている状態 1ppm=0.000001 CO2の許容濃度は1000ppm=0.001=0.1%(建築基準法 CO2の外気中濃度は300ppm=0.0003=0.03% 1)人一人当たり30㎥/hの換気量が必要なことがわかる。 2)燃焼器具使用寺の必要換気量 換気扇の能力としては433.4㎥/h以上のものを選定 3)シックハウス対策の必要換気量 換気扇の能力としては18㎥/h以上のものを選定 5熱負荷とその種類 室温を一定に保つためには,損失した熱の分だけ,熱を投入する必要が ある。 投入する必要のある熱量を熱負荷という。以下の3つがある。 外部負荷 壁体等からの熱貫流が要因となる貫流負荷 開口部からの日射による日射負荷 漏気による隙間風負荷の3つがある。 内部負荷 照明や給湯設備や人体からの発熱 外気負荷 換気など外気導入による 1)断熱材付きコンクリートの熱貫流抵抗Rを求める R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率Kは K=1/R=0.78 W/㎡℃ 室内から室外への熱貫流量qは q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 2)壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+1/23+0.15/1.5=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ 3)壁体が板ガラス厚10mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+1/23+0.01/0.7=0.17㎡℃/ W K=1/R=5.88 W/㎡℃ q=K(θ1—θ2)=5.88×20=117.6W/㎡ 以上より,壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流量はK=0.78w/㎡℃ コンクリート壁のみの熱貫流量はK=4.00w/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流量は1/5に減少する。 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が1000Wの熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は5000wの熱量が必要になる。 4)日射の取り扱い(コンクリートの外壁等) 相当外気温 外壁が受ける全日射をJとする。 外壁の日射吸収率をa1とすると、a1は白っぽい材料や光沢の ある金属などでは小さいが、コンクリートなどでは0.65〜0.8 と大きい。 外壁がコンクリート等で仕上がっている場合は外気温度が20℃ に対して相当外気温度は38.26℃となる。冬日射の当る外壁は 暖房効果として有効に働くが夏はかなりの熱が侵入するので 外壁に日射が当らない工夫が大切。 5)日射熱取得率 η 窓ガラスは日射のほとんどが室内に侵入するので相当外気温度 という考え方は当てはまらない。 室内に侵入する熱量はJ×η(日射熱取得率)で求められる。 たとえば600W/㎡×0.86=516W/㎡ 6)日射遮蔽係数 SC 透明ガラス厚さ3ミリの日射熱取得率を基準に他のガラスの 日射熱取得率を表すと 熱線吸収ガラス 0.72 熱線反射ガラス 0.29 透明ガラスとブラインド 0.58 外ブラインド 0.15 6建物全体の熱特性 建物全体からの貫流熱損失+換気熱損失を計算する。 内外温度差1℃の時の熱損失を総合熱貫流率という。 1)総合熱貫流率[KA]=K1A1+K2A2+K3A3+K4A4+K5A5+ K6A6+K7A7+0.34Q [KA] (W/℃) 換気による熱損失q=ρ×c×Q Q(換気量㎥/h) q=1.2×1005/3600×Q ρ(空気の密度1.2kg/㎥) =0.34×Q c(空気の比熱1000J/kg) 換気量Q=300㎥/hの場合q=0.34×300=102 W/℃ 建物全体の熱損失はq=[KA](θ1—θ2) 問題16m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が0.78W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数0.5,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=0.78×54+0.34×27=42.12+9.18 =51.3 W/℃ q=[KA](θ1—θ2)=51.3×20=1026 W 2)熱損失係数 総合熱貫流率{KA}は壁等の熱貫流率が同じでも規模が大きく なると大きくなる。そこで建物の熱性能を比較するために 総合熱貫流率{KA}を延べ面積Aで割った熱損失係数{Q}が 用いられる。 [Q]=[KA]/A W/㎡℃ ただし㎡は床面積あたりを示す。 問題1の部屋の熱損失係数は[Q]=[KA]/A A=6×3 =51.3/18=2.85 住宅の省エネルギー基準 次世代省エネルギー基準では大阪府、東京都は地域区分4であり 熱損失係数の推奨基準値は2.7である。 したがって、かなり断熱効果の高い住宅を考えている。 その時、気密性、換気に対する考え方、日射に対する考え方が 熱損失で大きな割合を占める事になる。 7蓄熱 熱を蓄える能力 重い材料ほど熱容量が大きい。 コンクリート造の家の方が木造の家より熱容量が大きい。 熱容量の大きい建物の方が,暖まりにくく,冷めにくい。 8外断熱と内断熱 外断熱の方が,室内側壁面の温度変動が小さい。 特に熱容量の大きいコンクリート造の場合は, 蓄熱効果も利用できる。 9日本の気候風土に適した熱環境設計 高温,多湿の環境を考える。 冬のエネルギー消費を考えて,ベースは高気密・高断熱・外断熱 がいいが、太陽エネルギーの利用と,風通しが重要。 1)夏の太陽エネルギーを防ぐ 屋根面の断熱が重要 屋上緑化は効果的 窓面への日射を防ぐ 大きな開口は南面に設け,庇で日射を防ぐ 風通しを考え,大阪なら通風用の窓を西面に設ける 2)冬の太陽エネルギーを利用する 南面に大きな開口を設け,日射を取り込む 床面に熱容量の大きな材料を利用し蓄熱する 3)敷地周囲緑化等、土、水分の蒸発熱を利用する ▲
by tsuka7072
| 2008-06-11 10:30
| 環境工学2
環境工学2 9 湿気と結露
1乾燥空気と湿り空気 乾燥空気は78%の窒素と21%の酸素と残り1%が 微量な気体(0.035%の二酸化炭素) 2絶対湿度と飽和絶対湿度 絶対湿度x[kg/kg’] 1kgの乾燥空気中に水蒸気がxkg あることを表す 飽和絶対湿度xs[kg/kg’] 気温によって乾燥空気中の 水蒸気の量は限界がある。 気温の上昇により飽和絶対湿度は上昇する 気温20℃で乾燥空気1kgに対して水蒸気は20g程度 3水蒸気分圧と相対湿度 水蒸気分圧f[Pa] 大気中に置ける水蒸気の圧力 相対湿度rh[%] 水蒸気分圧の飽和水蒸気分圧fsに対する割合 湿球温度tw[℃] rh=f/fs×100[%] 4乾湿計と湿球温度 湿球温度tw[℃] rh=f/fs×100[%] 5露点温度と空気線図 飽和絶対湿度xsは気温によって変化し,温度が下がると 小さくなる。ある温度で飽和状態になる。この温度を 露点温度という。 空気線図の読み方 横軸に気温,縦軸に絶対湿度、水蒸気分圧 右下がりの直線が湿球温度一定となる条件 右上がりの曲線が相対湿度一定となる条件 気温と湿球温度から相対湿度、絶対湿度をもとめる。 気温と相対湿度から絶対湿度、露点温度を読み取る 6結露 室内壁表面にその室の湿り空気の露点温度よりも低い部分が あると結露発生の可能性がある。 (1)室内の絶対湿度をもとめる。 室内水蒸気発生W[kg/h],室の換気量Q[㎥/h] 外気の絶対湿度xo[kg/kg’], 室の絶対湿度xi[kg/kg’] 空気密度ρ[kg/㎥] W+ρQxo=ρQxi (室内発生+換気による流入=換気による流失) xi=xo+W/ρQ (2)室内水蒸気発生量 通常の事務作業 100g/h やかんふたなし 1500g/h やかんふたあり 500g/h (3)壁表面温度の計算方 壁表面温度ts[℃]、室温ti[℃]、外気温to[℃], 壁の熱貫流率K[W/㎡℃]、室内熱伝達率αi[W/㎡℃] q=αi(ti−ts)=K(ti—to) ts=ti—K/αi(ti—to) 問題1壁表面温度ts[℃]、室温ti=20[℃]、外気温to=0[℃], 外気の絶対湿度xo=0.0015[kg/kg’] 、室内水蒸気発生量W=0.2[kg/h] 壁の熱貫流率Kw=0.5[W/㎡℃]、窓の熱貫流率Kg=6.0[W/㎡℃] 室内熱伝達率αi=9.0[W/㎡℃]、室の換気量Q=24[㎥/h] (1)室内の絶対湿度をもとめる。xi=xo+W/ρQ xi=0.0015+0.2/1.2×24=0.00844 kg/kg’ (2)露点温度をもとめる 絶対湿度0.00844 kg/kg’の露点温度は11.5℃ (3)壁表面温度をもとめる。ts=ti—K/αi(ti—to) 壁 ts=20—0.5/9(20—0)=18.89℃ 窓 ts=20—6.0/9(20—0)=6.67℃結露の危険性が大きい 7結露とその防止法 (1)水蒸気発生を控える (2)水蒸気発生がある場合は換気をする (3)住宅全体を暖房する (4)熱橋部分を断熱補強する (5)建物出隅部分を断熱補強する (6)家具を外気に面する壁に密着して配置しない ▲
by tsuka7072
| 2008-06-06 06:06
| 環境工学2
環境工学2 8 建物全体の熱特性
■建物全体の熱特性 建物全体からの貫流熱損失+換気熱損失を計算する。 内外温度差1℃の時の熱損失を総合熱貫流率という。 総合熱貫流率[KA]=K1A1+K2A2+K3A3+K4A4+K5A5+ K6A6+K7A7+0.34Q [KA] (W/℃) 換気による熱損失q=ρ×c×Q Q(換気量㎥/h) q=1.2×1005/3600×Q ρ(空気の密度1.2kg/㎥) =0.34×Q c(空気の比熱1000J/kg) 換気量Q=300㎥/hの場合q=0.34×300=102 W/℃ 建物全体の熱損失はq=[KA](θ1—θ2) 問題16m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が0.78W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数0.5,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=0.78×54+0.34×27=42.12+9.18 =51.3 W/℃ q=[KA](θ1—θ2)=51.3×20=1026 W 参考資料 熱損失係数 総合熱貫流率{KA}は壁等の熱貫流率が同じでも規模が大きく なると大きくなる。そこで建物の熱性能を比較するために 総合熱貫流率{KA}を延べ面積Aで割った熱損失係数{Q}が 用いられる。 [Q]=[KA]/A W/㎡℃ ただし㎡は床面積あたりを示す。 問題1の部屋の熱損失係数は[Q]=[KA]/A A=6×3 =51.3/18=2.85 住宅の省エネルギー基準 次世代省エネルギー基準では大阪府、東京都は地域区分4であり 熱損失係数の推奨基準値は2.7である。 したがって、かなり断熱効果の高い住宅を考えている。 その時、気密性、換気に対する考え方、日射に対する考え方が 熱損失で大きな割合を占める事になる。 ■日射熱取得率 η 窓ガラスは日射のほとんどが室内に侵入するので 室内に侵入する熱量はJ×η(日射熱取得率)で求められる。 たとえば600W/㎡×0.86=516W/㎡ 6m×3m×3mの容積の部屋で、南面全面ガラスの場合 冬の12時前後の日射による取得熱量は 516W/㎡×18㎡=9288Wと大きな数字になる。 このように日射の熱をうまくコントロールすることがと省エネルギー のポイントのなる。 参考資料 日射遮蔽係数 SC 透明ガラス厚さ3ミリの日射熱取得率を基準に他のガラスの 日射熱取得率を表すと 熱線吸収ガラス 0.72 熱線反射ガラス 0.29 透明ガラスとブラインド 0.58 外ブラインド 0.15 参考資料 日射の取り扱い(コンクリートの外壁等) 1相当外気温 外壁が受ける全日射をJとする。 外壁の日射吸収率をa1とすると、a1は白っぽい材料や光沢の ある金属などでは小さいが、コンクリートなどでは0.65〜0.8 と大きい。 外壁から流入する熱量は(α=23) q=α(θ1—θ2)+a1×J =α[(θ1+a1×J/α)−θ2]+a1×J (θ1+a1×J/α)を相当外気温度という。 外気温度が上式まで上がったと考えれば日射の影響を考慮した 熱貫流が求められる。 外気温度θ1=20℃、全日射を600W/㎡、a1=0.7とすると (θ1+a1×J/α)=20+0.7×600/23=20+18.26=38.26 相当外気温度は38.26℃として熱貫流をもとめる。 q=K(θ1—θ2)=0.78×38.26=29.8W/㎡ 外壁がコンクリート等で仕上がっている場合は外気温度が20℃ に対して相当外気温度は38.26℃となる。冬日射の当る外壁は 暖房効果として有効に働くが夏はかなりの熱が侵入するので 外壁に日射が当らない工夫が大切。 ▲
by tsuka7072
| 2008-05-28 12:53
| 環境工学2
環境工学2 7 建物全体の熱特性
建物全体の熱特性 建物全体からの貫流熱損失+換気熱損失を計算する。 内外温度差1℃の時の熱損失を総合熱貫流率という。 1)総合熱貫流率[KA]=K1A1+K2A2+K3A3+K4A4+K5A5+ K6A6+K7A7+0.34Q [KA] (W/℃) 換気による熱損失q=ρ×c×Q Q(換気量㎥/h) q=1.2×1005/3600×Q ρ(空気の密度1.2kg/㎥) =0.34×Q c(空気の比熱1000J/kg) 換気量Q=300㎥/hの場合q=0.34×300=102 W/℃ 建物全体の熱損失はq=[KA](θ1—θ2) 問題1 6m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が0.78W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数0.5回,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 (換気回数1回とは、1時間に1回部屋の空気が入れ替わること。 従って、問題の場合の換気量は54×0.5=27) q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=0.78×54+0.34×27=42.12+9.18 =51.3 W/℃(総合熱貫流率) q=[KA](θ1—θ2)=51.3×20=1026 W(熱損失) ーA 問題2 6m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が0.78W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数10回,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=0.78×54+0.34×540=42.12+183.6 =225.72 W/℃(総合熱貫流率) q=[KA](θ1—θ2)=225.72×20=4514W(熱損失)ーB この二つを比較すると、壁面の断熱性能が高い場合でも、会議室 厨房その他換気回数の多い部屋では、熱損失が大きくなることがわかる。 問題3 6m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が4.00W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数0.5回,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 (換気回数1回とは、1時間に1回部屋の空気が入れ替わること。 従って、問題の場合の換気量は54×0.5=27) q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=4.00×54+0.34×27=216.00+9.18 =225.18 W/℃(総合熱貫流率) q=[KA](θ1—θ2)=51.3×20=4503 W(熱損失) ーC AとCを比較すると、換気回数の少ない部屋では、壁面の熱貫流率が大きくなる (断熱性能が低くなる) と熱損失が大きくなるとことがわかる。 問題4 6m×3m×3mの容積の部屋で壁の熱貫流率が4.00W/㎡℃ 壁面積54㎡,室容量54㎥,換気回数10回,外気温度0℃ 内気温度20℃の場合の建物全体の熱損失を求める。 q=[KA](θ1—θ2) [KA]=K1A1+0.34Q=4.00×54+0.34×540=216.00+183.6 =399.6 W/℃(総合熱貫流率) q=[KA](θ1—θ2)=399.6×20=7992W(熱損失)ーD 壁面の断熱性能が低く、会議室、厨房その他換気回数の多い部屋では、 熱損失が非常に大きくなることがわかる。 ■蓄熱 熱を蓄える能力 重い材料ほど熱容量が大きい。 コンクリート造の家の方が木造の家より熱容量が大きい。 熱容量の大きい建物の方が,暖まりにくく,冷めにくい。 ■外断熱と内断熱 外断熱の方が,室内側壁面の温度変動が小さい。 特に熱容量の大きいコンクリート造の場合は, 蓄熱効果も利用できる。 外断熱は、24時間冷暖房を行う建築物に有効である。 関西地方では、梅雨時の内部結露の問題があるので 絶対的に外断熱が優れているとは言えない。 ▲
by tsuka7072
| 2008-05-22 19:09
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環境工学2 6 換気 室内空気汚染
室内の空気汚染 人から発生する二酸化炭素、燃焼器具、建築内装仕上げ 汚染物質 二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、窒素酸化物NO2 ホルムアルデヒド 換気の目的 室内空気汚染物質を人間の健康を守るための許容濃度以下におさえる。 許容濃度 体積濃度で表し単位はppm 1ppmは1㎥あたり1㎤の汚染物質が含まれている状態を示す。 1ppm=0.000001 CO2の許容濃度は1000ppm=0.001=0.1%(建築基準法、室内) CO2の外気中濃度は300ppm=0.0003=0.03% 換気の目的と必要換気量 人に必要な酸素を供給すること 燃焼器具に必要な酸素を供給すること 室内で発生する汚染物質を排出すること 熱、湿気、臭気を排出すること 通風によって快適性を保つこと 換気量の単位は(㎥/h)1時間あたりの体積 換気回数 換気量を部屋の容積で割る(回/h) 1時間あたり部屋の空気が何回入れ替わったかを表す 必要換気量の計算法 部屋の容積をV(㎥)とし、必要な換気量をQ(㎥/h)とする。 外気濃度をC1(㎥/㎥)、室内許容濃度をC2(㎥/㎥)とする。 汚染物質の室内発生量をM(㎥/h)とする。 1、室内に持ち込まれる汚染物質の量はC1×QおよびMとなる 2、室内に排出される汚染物質の量はC2×Qとなる 3、室内の許容濃度をC2に保つための換気量は上の二つの式の汚染物質量が 等しくなる状態の時であることから C1×Q+ M=C2×Q M= C2×Q—C1×Q M=Q×(C2−C1) Q=M/(C2−C1)必要換気量は汚染物質の発生量を室内許容濃度から 外気濃度を引いた濃度差で割れば計算できます。 問題1 人から発生する二酸化炭素と必要換気量 部屋の二酸化炭素濃度を1000ppmに維持するための換気量をもとめる。 外気濃度C1を300ppm、人から発生する二酸化炭素排出量C2を 0.021(㎥/h)とする(一人あたり) Q=M/(C2−C1)=0.021/(0.001-0.0003)=30㎥/h これから一人当たり30㎥/hの換気量が必要なことがわかる。 6m×3m×3mの容積の部屋に10人の人がいる場合の換気量及び 換気回数を求める 換気量は Q=30×10=300㎥/h 換気回数は 部屋の容積6×3×3=54㎥ 300÷54=5.5 換気回数は5.5回になります。 この部屋の気密性が高い場合換気扇の能力としては 300㎥/h以上のものを選定 問題2 燃焼器具使用寺の必要換気量 燃焼器具の種類 1開放型、2半密閉型、3密閉型(FF型) 開放型燃焼器具(ガス給湯器)を使用した場合の換気量を求める 燃焼に要する空気量を理論空気量という(0.86㎥/Kw・h) 12Kwの能力の燃焼器具(業務用ガスコンロ大型)の理論空気量は 0.86×12=10.32㎥/h 外部空気の酸素濃度をC1=21% 室内空気の酸素許容濃度をC2=20.5%(建築基準法) (酸素濃度が21%から19%に低下すると不完全燃焼によりCOが発生 CO濃度0.02%程度から中毒症状が出始め1%で数分で死ぬ) Mは、今回は消費酸素量としマイナス表示-0.21×10.32 Q=M/(C2−C1)=-0.21×10.32/(0.205-0.21)= 42×10.32=433.4㎥/h(換気扇能力は理論空気量×42) 換気扇の能力としては433.4㎥/h以上のものを選定 問題3 シックハウス対策の必要換気量 ホルムアルデヒドの室内濃度指針0.1mg/㎥(厚生労働省、建築基準法) ホルムアルデヒド発散建材の表示記号とホルムアルデヒド発散速度 F☆☆ 0.02〜0.12 mg/㎡・h使用面積制限 F☆☆☆ 0.005〜0.02 mg/㎡・h使用面積制限 F☆☆☆☆ 0.005以下 mg/㎡・h 床面積A㎡,天井高さ2.4m F☆☆☆建材が内装材として床面積の2倍 家具として床面積の3倍使われてる場合のこの部屋のホルムアルデヒド 濃度を0.1mg/㎥に維持するための必要換数回数を求める Q=M/(C1−C2)=0.02×5A/0.1-0=A (Mは発生ホルムアルデヒドから0.02×5A) 必要換気回数はN=Q/A×天井高さ=A/A×2.4=0.42回/h 建築基準法では、安全を見て0.5回としている。 (ただし24時間換気が必要です) 部屋の面積A=6m×3m=18㎡とすると 換気量Q=M/(C1−C2)=0.02×5A/0.1-0=A=18㎥/h 換気扇の能力としては18㎥/h以上のものを選定 これは非常に小さな換気扇能力です。 (ただし24時間換気が必要です) ▲
by tsuka7072
| 2008-05-15 05:56
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環境工学2 5住宅 熱伝導率、熱貫流率
熱の流出入 熱は部屋の外と内に温度差があれば流れる。 熱の伝わり方 伝導、対流、放射の3つがある。図3−2−2参照 1)壁や床と室内空気の間は対流により熱が伝わる。 2)壁や床の中は伝導により熱が伝わる。 3)壁から外部に対しては、対流と放射により熱が伝達される。 1熱の移動量の計算方法 図3−2−2、表−2−1 ■伝導 q1=λ×(θ1—θ2)/d [W/㎡] 伝導熱q[W/㎡]、熱伝導率λ[W/m℃]、温度高θ1、温度低θ2 伝導距離d[m] コンクリートの熱伝導率λは1.5W/m℃(面積1㎡当り、厚み1m当り、温度差1℃当り) コンクリートの厚みd=0.15mの場合は、10W/㎡℃の熱が流れる。 温度差が20℃の場合は20W/m・㎡の熱が流れる。 コンクリート厚みd=0.15m、温度差が20℃の場合は200W/㎡の熱が流れる。 ALCの熱伝導率λは0.15W/m℃ 厚みd=0.15m、温度差が20℃の場合は20W/㎡の熱が流れる。 (コンクリートの10分の一) ■総合熱伝達率α[w/㎡℃] 表3−2−2(対流熱伝達率α2+放射熱伝達率α3) 伝達熱q=(α2+α3)×(θ1—θ2) 設計用 対流熱伝達率 放射熱伝達率 設計用熱伝達率 室内側 α2= 4 W/㎡℃ α3=5 W/㎡℃ 合計 9 W/㎡℃ 屋外側 α2=18 W/㎡℃ α3= 5 W/㎡℃ 合計 23 W/㎡℃ 注:風速3mの場合 対流 q2=α2×(θ1—θ2)[W/㎡] 対流熱q2[W/㎡]、対流熱伝達率α2[W/㎡℃] 放射 q3=α3×(θ1—θ2)[W/㎡] 放射熱q3[W/㎡]、放射熱伝達率α3[W/㎡℃] 室内側 温度差10℃ の伝達熱は 9 W/㎡℃×10=90W 屋外側 温度差10℃ の伝達熱は 23W/㎡℃×10=230W ■熱貫流率K W/㎡℃ 壁の一方側の空気から、もう一方の側の空気へ熱が移動することを 熱還流という.対流、放射、伝導が同時に起こる。 また、壁は複数の材料が組み合わされて出来ている。したがって、 壁全体の熱性能はこれらの材料の熱特性を組み合わせて決定される。 熱貫流率K は1㎡の壁の内外に1℃の温度差がある時に壁を流れる 熱量を表す。q=K(θ1—θ2) したがってKが大きな壁ほど熱を通しやすい。 下記問題1からコンクリート壁厚みd=0.15mの場合は、 R=ri+(r1)+ro=1/9+0.15/1.5+1/23=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ 温度差が20℃の場合は80W/㎡の熱が流れる。 q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ (図3−2−3)より壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流率はK=0.78W/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流率は1/5に減少する。 内外温度差20℃、壁面積60㎡なら(14畳の部屋の4周全て壁) 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が936W(15.6×60)の熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は4800w(80×60)の熱量が必要になる。 参考 熱還流抵抗R ㎡℃/ W 熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数として計算する。 K=1/R熱貫流抵抗の計算式 R=ri+(r1+r2+r3+r4+r5+rn)+ro (全ての熱抵抗の合計) ri=1/αi 室内側熱伝達抵抗 ro=1/αo 室外側熱伝達抵抗 r1〜n=d/λ 熱伝導抵抗 dは壁の厚さ(m)、λ は建築材料の熱伝導率 r1〜n=rair 中空層の熱抵抗 熱貫流率の算出と熱貫流量(図3−2−3) 断熱材を使用したコンクリート壁の熱貫流率を計算する。 室内θ1=26℃、室外θ2=6℃のときの熱貫流量を計算する (内外温度差20℃の場合) 各要素の熱抵抗を求める ri=1/αi=1/9 ro=1/αo=1/23 r1=d/λ1=0.01/0.6 r2=d/λ2=0.15/1.5(コンクリート厚150) r3=d/λ3=0.05/0.05(断熱材厚50) r4=d/λ4=0.01/1.3 熱貫流抵抗を求める R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率は K=1/R=0.78 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 問題1 図3−2−3の条件で壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+0.15/1.5+1/23=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ ▲
by tsuka7072
| 2008-05-07 12:48
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環境工学2 4住宅 壁断熱の効果
1熱の流出入と発熱 熱の流出入 熱は部屋の外と内に温度差があれば流れる。 熱の伝わり方 伝導、対流、放射の3つがある。図3−2−2参照 1)壁や床と室内空気の間は対流により熱が伝わる。 2)壁や床の中は伝導により熱が伝わる。 3)壁から外部に対しては、対流と放射により熱が伝達される。 4)窓では,対流と放射で熱が伝わる。 5)建物の隙間から熱が伝わる。 最近の建築では気密性が高くなっている。 夏の昼間一般的な住宅住宅の場合壁床天井から入って来る熱は 40〜50%,窓から入ってくる日射熱は30〜40%、 隙間から入る熱は20%ぐらい。 室内で発生する熱 冷暖房器具2200wから、調理用のコンロ、湯沸し器、照明 人間100W/㎡ 2熱の移動量の計算方法 図3−2−3参照 熱貫流 壁の一方側の空気からもう一方の側の空気へ熱が移動すること。 熱貫流率 熱貫流率K(1㎡毎、1℃毎の熱貫流量)を用いて熱貫流量を計算する 例えば、K=0.78W/㎡℃(断熱材の入ったコンクリート壁)、 内外温度差20℃、壁面積60㎡なら(14畳の部屋の4周全て壁) 熱貫流量は0.78×20×60=936Wになります。 また、K=4.00W/㎡℃(コンクリート壁のみ)、 内外温度差20℃、壁面積60㎡なら(14畳の部屋の4周全て壁) 熱貫流量は4.00×20×60=4800Wになります。 (熱貫流率は,熱伝達率、熱伝導率から計算します。) コンクリートのみの壁は断熱材の入った壁の場合にくらべると 5倍のエネルギーが逃げていきます。 参考にエアコンの発生熱量は6畳用2200w。 3熱負荷とその種類 室温を一定に保つためには,損失した熱の分だけ,熱を投入する必要がある。 投入する必要のある熱量を熱負荷という。以下の3つがある。 外部負荷 壁体等からの熱貫流が要因となる貫流負荷 開口部からの日射による日射負荷 漏気による隙間風負荷の3つがある。 内部負荷 照明や給湯設備や人体からの発熱 外気負荷 換気など外気導入による 4熱の移動量の計算方法 図3−2−3 伝導 q1=λ×(θ1—θ2)/d [W/㎡] 伝導熱q[W/㎡]、熱伝導率λ[W/m℃、温度高θ1、温度低θ2 伝導距離d[m] 対流 q2=α2×(θ1—θ2)[W/㎡] 対流熱q2[W/㎡]、対流熱伝達率α2[W/㎡℃] 放射 q3=α3×(θ1—θ2)[W/㎡] 放射熱q3[W/㎡]、放射熱伝達率α3[W/㎡℃] ■熱伝導率λ[w/㎡℃] 表3−2−1 建築材料の熱伝導率λ 鋼材 44 W/ m℃ 密度7830kg/㎥ アルミ 200 W/ m℃ 密度2700kg/㎥ 板ガラス 0.7 W/ m℃ 密度2540kg/㎥ コンクリート 1.5 W/ m℃ 密度2400kg/㎥ プラスター 0.6 W/ m℃ 密度1500kg/㎥ モルタル 1.3 W/ m℃ 密度2000kg/㎥ 石膏ボード 0.2 W/ m℃ 密度1000kg/㎥ 合板 0.15 W/ m℃ 密度550kg/㎥ グラスウール 0.04〜0.05 W/ m℃ 密度10〜35kg/㎥ フォームポリスチレン 0.03〜0.04 W/ m℃ 密度15〜27kg/㎥ 硬質ウレタンフォーム 0.027 W/v 密度15〜27kg/㎥ 水 0.6 W/ m℃ 密度998kg/㎥ 空気 0.022 W/ m℃ 密度1.3kg/㎥ ■総合熱伝達率α[w/㎡℃] 表3−2−2(対流熱伝達率α2+放射熱伝達率α3) 設計用 対流熱伝達率 放射熱伝達率 設計用熱伝達率 室内側 4 W/㎡℃ 5 W/㎡℃ 合計 9 W/㎡℃ 屋外側 18 W/㎡℃ 5 W/㎡℃ 合計 23 W/㎡℃ 注:風速3mの場合 ■熱貫流率K W/㎡℃ 壁の一方側の空気から、もう一方の側の空気へ熱が移動することを 熱還流という.対流、放射、伝導が同時に起こる。 また、壁は複数の材料が組み合わされて出来ている。したがって、 壁全体の熱性能はこれらの材料の熱特性を組み合わせて決定される。 熱貫流率K は1㎡の壁の内外に1℃の温度差がある時に壁を流れる 熱量を表す。q=K(θ1—θ2) したがってKが大きな壁ほど熱を通しやすい。 熱還流抵抗R ㎡℃/ W 熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数として計算する。 K=1/R熱貫流抵抗の計算式 R=ri+(r1+r2+r3+r4+r5+rn)+ro (全ての熱抵抗の合計) ri=1/αi 室内側熱伝達抵抗 ro=1/αo 室外側熱伝達抵抗 r1〜n=d/λ 熱伝導抵抗 dは壁の厚さ(m)、λ は建築材料の熱伝導率 r1〜n=rair 中空層の熱抵抗 熱貫流率の算出と熱貫流量(図3−2−3) 断熱材を使用したコンクリート壁の熱貫流率を計算する。 室内θ1=26℃、室外θ2=6℃のときの熱貫流量を計算する (内外温度差20℃の場合) 各要素の熱抵抗を求める ri=1/αi=1/9 ro=1/αo=1/23 r1=d/λ1=0.01/0.6 r2=d/λ2=0.15/1.5(コンクリート厚150) r3=d/λ3=0.05/0.05(断熱材厚50) r4=d/λ4=0.01/1.3 熱貫流抵抗を求める R=ri+(r1+r2+r3+r4)+ro=1.28㎡℃/ W 熱貫流率は K=1/R=0.78 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=0.78×20=15.6W/㎡ 問題1 図3−2−3の条件で壁体がコンクリート厚150mmだけで出来ている 場合の室内から室外への熱貫流量を求める R=ri+(r1)+ro=1/9+0.15/1.5+1/23=0.25㎡℃/ W K=1/R=4.00 W/㎡℃ 内外温度差20℃の時の、室内から室外への熱貫流量(1㎡毎)は q=K(θ1—θ2)=4.00×20=80.0W/㎡ 以上より,壁に断熱材を入れたコンクリート壁の熱貫流率はK=0.78w/㎡℃ コンクリート壁のみの熱貫流率はK=4.00w/㎡℃ これより断熱材を用いると熱貫流率は1/5に減少する。 内外温度差20℃、壁面積60㎡なら(14畳の部屋の4周全て壁) 熱貫流量だけを考えると断熱材を入れた部屋が936W(15.6×60)の熱量が 必要な場合、コンクリートのみの部屋は4800w(80×60)の熱量が必要になる。 ▲
by tsuka7072
| 2008-05-01 06:19
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