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暮らしの安全工学 15レポート発表
1 K 地震について考えました。 地震の怖さは時間とともに忘れるので、常に思い出すようにしよう。 今まで地盤の安全性について考えなかったが、気をつけようと思う。 今までデザインを重視して設計してきたが、これからは、安全性も考慮して 設計しようと思った。(壁を少し入れるとか) 「デザインを重視すると、安全性が落ちるわけではありません。 関連はありません。 デザインを重視する、例えばガラス張りの住宅、キャンティレバーの住宅 は、構造計画、ディテールを考えることで十分安全に設計できます。 さらにいえば、建築のデザインとは、形態のことではありません。 クライアント、社会の要求を解決する建築をイメージし、実現する 行為です。 間違わないようにしましょう。」 2 K 火事について考えました。 子供のとき近くで火事があり、火事の起きた住宅の隣接した木造住宅が燃えた のを思い出しました。反対の隣は駐車場が間にあったので燃えなかった。 ちょっとした工夫が火事を防ぐと思いました。 「昔の町家では家と家の屋根の境に『うだつ』と呼ばれる出っ張りを設け これで延焼を防ごうとしました。」 3 T 安全と生活 すべてを安全に設計することは難しいことがわかりました。 気密性を高めると、シックハウスの危険があったりむつかしい。 4 T 安全と生活 次から次に人間の安全に対する要求が高くなってきている。 それを全部満たすことが本当にいいことなのか、考えてみなければならない。 昔からの伝統的な家に住んでいるがすきま風はあっても快適に思います。 5 H 健康について 伝統的な家は健康的だったように思います。 6 M 防犯について 防犯についても、いくら家の防犯性能をあげてもそれだけでは安全と 思えない。 結局、隣近所とか皆で声かけ合うような協力が必要と思う。 「建築ですべてを解決しようと思うのは間違いです。 やはりそこで生活する人間が手間ひまかけて努力しないといい家は 出来ません。」 7 K 地震と高層マンションの安全性 高層マンションに住みたいと思う気持もあるが、地震の安全性がわからず 決めかねる。 「高層マンションは当然、地震に対して免震構造や制振構造を採用していて 安全性を確保しています。壊れること、死ぬことはないと思います、 ただ、揺れの恐怖、地震後の生活においてどの程度の保証があるかは 難しいものがあります。」 建築とか、町の構造で安全性を完璧に確保する事は不可能です。 やろうとすれば、おかしな町や建築が出来上がります。 何でも出来ると考えるのは間違っているように思います。 よく考えてハードだけに頼らず、人間生活の中の工夫で自分で解決していく事が 大切と考えます。 ▲
by tsuka7072
| 2008-01-10 09:23
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学-2007/内容一覧
暮らしの安全工学 13高齢者が安心して生活できる社会。 巽病院介護老人保健施設 設計塚口明洋 学生8人に聞きました。 皆さんのおじいさん、おばあさんで (年齢は65歳以上。)介護が 必要な方はありますか。 2人の学生があると答える。 次の質問。 皆さんのおじいさん、おばあさんで (年齢は65歳以上。)は独立した 住まいですか。 どなたかと同居されていますか。 4人の学生が独立した住まいと答える。それ以外は何らかの同居。 少ないサンプルですが,今回の結果です。 身近に介護が必要な高齢者の方がやはり実際にいること。 同居高齢者が50パーセントいること。 ■高齢者の生活と安全から考えられること 学生発言 1 Tバリアフリー。 2 N手すり。 3 K階段をスロープにする。 4 B階段の段差を低くし、緩い階段にする。 5 K玄関の段差をなくす。 6 H床のちょっとした段差をなくす。 7 Tスイッチを大きくする。/操作がしやすいことで安全。 8 K階段に踊り場を設ける。/落ちても大けがにならない。 「高齢者の生活と安全からこのようなことがすぐに連想されます。 このような空間的な安全対応は当然必要ですが、今日は高齢者が 安心して生活できる社会がどのように保証されているかについて 考えてみましょう。」 ■高齢者が安心して生活できる社会 (介護保険の在宅サービス・施設サービス) 介護保険て知ってますか。学生発言 1 Tおばあちゃんが骨折したので,家に手すりを付ける工事をして もらった。 ■福祉用具のレンタル/居宅での介護に必要な歩行器や住宅改修を ともなわない手すりなどの福祉用具をレンタル。 ■住宅改修費の支給/廊下や便所、浴室への手すりの取り付け、 段差の解消、 滑り防止のための床または通路面の材料変更などの小規模な住宅改修 費用を支給します ■福祉用具購入費の支給/入浴や排せつ用などの福祉用具の購入費を 支給します。 2 Tヘルパーさんが来てくれた。 ■訪問介護(ホームヘルプサービス)/ ホームヘルパーが居宅を訪し、 食事・入浴・排せつなどの身体介護や、調理・掃除などの生活支援 を行います。 ■訪問看護/ 訪問看護ステーションや医療機関の看護師などが居宅 を訪問して、 主治医と連絡をとりながら、病状を観察したり床ずれの手当などを 行います。 ■訪問リハビリテーション/ 理学療法士、作業療法士や言語聴覚士 が居宅を訪問して日常生活の自立を助けるためのリハビリテー ションを行います。 3 H車で送ってもらってデイサービスに行っている。 ■通所介護(デイサービス)/ 入浴、食事の提供や日常生活動作訓練、 レクリエーションなどが受けられます。 ■通所リハビリテーション(デイケア)/日常生活上の支援や、リハビ テーションなどが受けられます。 介護保険は医療保険と違って,当日施設に行って受けれるものでは ありません。 事前に介護認定が必要です。 要介護認定の申請, 介護サービスを利用する人は、市区町村の窓口などに 本人か家族が申請します。またケアプランを作成してもらいます。 ■居宅サービス計画(ケアプラン)の作成/介護支援専門員(ケアマネ ジャー)などが、本人や家族の希望を聞きながら、状態に最も適した 居宅(介護予防)サービス計画(ケアプラン)を作ります。 サービス利用にあたってのサービス事業者との調整なども行います。 4 T家の近くにそういえばお年寄りの住む施設が出来た。有料老人ホーム なのか? 自分の部屋があって,高齢者の人だけが生活している。 施設介護サービス。在宅介護サービスと別に施設介護サービスがあります。 ■介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)/日常生活に常時介護が必で、 自宅では介護が困難な高齢者等が入所します。食事、入浴、排せつなどの 日常生活の介護や健康管理が受けられます。 ■介護老人保健施設(老人保健施設)/病状が安定し、リハビリテーション に重点を置いたケアが必要な高齢者等が入所します。医学的な管理のもと で、日常生活の介護や機能訓練が受けられます。 ■介護付き有料老人ホーム/介護不要者と要介護者の方が共存する最も 一般的な形態で、介護サービスを行う。 介護を含む日常生活全般の支援を包括的に行う(特定施設入所者生活護) ■高齢者専用賃貸住宅/入居時に介護不要な人も、介護が必要な人も 対象とする賃貸形式の高齢者専用の住宅。施設自らは介護サービスの提 供は行わない。自宅で居宅サービスを利用するのと同じように、入居者が 外部の介護事業者と別途契約をして介護その他のサービスを受けることが できる。訪問介護、訪問看護などの居宅サービス ▲
by tsuka7072
| 2008-01-10 09:22
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 12防犯と建築および近隣問題
![]() ■防犯で考えられること 学生発言 1 T塀を高くする。他の学生から反対意見「中が見えないと泥棒が 作業しやすい。」 「フェンスとか透明にすれば良い。」 「塀をあまり高くすると,閉鎖感が強く,快適でなくなる。」 2 Nセキュリティー、例えばSECOM等。 「セキュリティーシステムでは,センサーによって侵入者を知らせる。 センサーは,空間センサー、サッシの開閉センサー、ガラスセンサー などを使用する。」 3 K玄関ドアに鍵を二つつける。 最近マンションで鍵を変えてもらった。 「防犯鍵、ピッキング対策の鍵(ディンプルシリンダーへの交換) は有効です。二つつけることは,時間を稼ぎ侵入者があきらめる。」 4 K番犬、窓の格子、雨戸。 学生の意見「犬シールも有効」 学生の意見「家族に玄関引き戸を開けたままで出かける人がいる。 あけておくと誰かいるかと入ってこないが,しめておくと留守とわか る。」 「窓の面格子は、ドライバーで外されないような構造を選ぼう。」 「雨戸も同様。また雨戸の場合毎日開け閉めしなければならない。 いつも閉ったままだと部屋がうっとうしい。留守にする時だけ閉めると 留守とわかってしまう。」 「やはり住宅は雨戸を開けたり閉めたり、道を掃除したりと, 手間ひまかけることが大切です」。 学生の意見「面倒くさい。」 5 Tセンサーで明かりがつく。 学生の意見「普通に道を歩いていて明かりがつくのはいやだ。」 「勝手口とか,住宅内に侵入したときにセンサーで明かりがつくの は有効。」 学生の意見「センサーの話で,ハイヒールを履いていると自動ドアが 開かない場合がある。」 「調べてみます。」 6 M柵をなくす。 学生の意見「近所付き合いをしていると泥棒が入りにくい。」 「たしかに昔の田舎はそうでした。」 「住宅を考える場合 一つの問題を解決するだけではだめです。快適な住宅を実現する目標 の中で,それぞれの問題点をバランスよく考えよう。」 ■近隣問題 1 M家を建てるときにお隣から,窓がこちらを向いている。閉めてほしい。 地盤が緩いので工事の振動が不安だ。工事がうるさい。 「プライバシーの問題。一般に日本では南側の採光は大切なので 北側の窓に関しては,磨りガラス,開けてものぞけない窓の構造 にすることがもとめられる。東側西側の窓に関しては状況により 話し合うことになります。」 2 T夜に子供を叱る声が聞こえる。 「マンションの場合、浴室等の換気扇の穴等隣の音が漏れること が多い。窓を開けていると当然音はそのまま隣に聞こえる。」 3 K自転車が道路に止めてあって車が通れない。 「最近はマンション等を新しく建てるときには,駐車場とともに 自転車置き場を設置するように市から指導されます。」 4 I夜中に隣の人の怒鳴り声が聞こえる。 「木造住宅の場合,隣の大きな音はそのまま聞こえます。 コンクリート造に比べると軽く出来ているので防音性能が悪い。」 「窓を防音サッシに変えるとかの方法はあります。しかし壁に隙間が あいていると効果がありません。 」 5 K隣と駐車場が隣接していて,時々親戚の車が止まると大きくて こちらの使い勝手が悪くなる。 「近隣問題では,お客さんの駐車場等,十分スペースを用意できない ことがある。」 学生の意見「仲のいい人の車が止まっていても怒らないが、 知らない人の車が止まっていると腹が立つ。」 6 T隣に11階建てのマンションが建つが、違法でないので文句を 言えないで困っている。 「昔は日照権でよくもめたが,建築基準法で地区別の日影基準 が出来たので,それを守っている限り大きな問題にはならない。 ただし,周辺に高い建物が建っていないところに,初めて高い建物を 建てる時は周辺の人に十分な説明が必要になります。」 「プライバシーを守る要求は出来ます。窓の目隠し等。」 「工事中の騒音等に関しては協定書等を結び,守られない場合は こまめに工事会社に注意することです。」 「地盤の問題がもっとも難しいので気をつけよう。 よく地下に,地中障害といわれるコンクリート等が残っていることが あります。 この撤去に大きな音がします。 基礎を作るために深く穴を掘るので,隣の家の傾き,地盤沈下に 気をつけよう。十分な土留めが必要です。土留めについての仕様を 決めておかないと簡単な土留めで工務店が工事した場合 地盤沈下を招きます。」 7 敷地境界について 境界は良くトラブルになります。 敷地の測量が行われていない地区では,登記簿謄本にも 測量図はありません。測量図がない場合は,双方の合意で 境界の位置を決めるので,隣地の人の立ち会いでないと正確な 場所は決められません。 ■以上から学ぶこと 一つのことを改善しようとすると別の問題が発生します。 昔の知恵に頼らない現代生活では、一つの問題を解決することに 考えが偏り、全体のバランスが壊れているのではないでしょうか。 ▲
by tsuka7072
| 2007-12-17 11:36
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 11健康と建築
ドイツ環境都市 ミュンヘン駅 ![]() ■はじめに 11回、12回、13回はゼミ形式で行ないます。 11回目は健康をテーマに(身体的、精神的) 12回目は防犯、近隣をテーマに 13回目は子供高齢者をテーマに 学生とともに考えてみます。 ■健康であるために 学生発言 1 Hマンションの騒音(上の階の音) 上階を歩く音が気になる。精神的ストレス。 「これは、マンションの床材を、カーペットからフローリングへの 改装工事を行なったときに発生することがある。」 2 M雨漏り 雨漏りは衛生的に悪い。 「雨漏りから、天井裏、壁内部にカビが生えたりする。」 3 Tシックハウス 新築建物などで、フォースターの建材を使わないと起こる。 「改修工事に気をつける。改装工事の場合、建材のチェックが 緩い。改装後すぐに使用する。」 4 K下水のにおい においも精神的ストレス。 「トイレの床の排水目皿に気をつけよう。一週間に一度は水を補給 市内と封水が切れる。」 5 I排気ガス 道路横の住宅。 「信号のある交差点横は、騒音も大きく、排気ガスの発生も多い」 6 Tすきま風 建具の立て付けが悪いとすきま風に悩む。 「昔の家はすきま風があったが、高気密高断熱の家では24時間換気 が必要になる。シックハウスの心配。ガス器具による一酸化炭素中毒 の心配が発生する。」 7 Bハウスダスト 「マンションでは、ハウスダストを心配して、カーペットからフロー リングへの改修工事が行なわれたが、それによって騒音問題、シックハ ウス問題が発生した。」 8 N部屋が狭い 部屋が狭いと精神的に疲れる。 「確かに狭い部屋に長時間いると、ストレスが発生する。さらに窓がな いなどすると閉ざされた感覚が強くなる。」 9 Kカビ、結露 窓の下枠、木製部分にカビが生える。 「窓面の結露が原因で窓枠等にカビが発生します。窓面の結露を防ぐ ことはなかなか難しいので、窓わくしたのところにトユをもうけ結露 水を貯めて蒸発させる方法もとられる。」 10 K一酸化炭素中毒 室内でガス器具を使ったりした時に危険。 「ガス燃焼に伴い酸素不足になると一酸化炭素が発生します。 部屋の換気を行ない新鮮空気を取り込みましょう。」 ■健康であるためにから学ぶこと 一つのことを改善しようとすると別の問題が発生します。 昔の知恵に頼らない現代生活では、一つの問題を解決することに 考えが偏り、全体のバランスが壊れているのではないでしょうか。 ■建築の安全性 すべての時代に安全性は確保出来るのでしょうか。 建築の安全性は、角が尖っていて危ないとか、手すりがないとか 段差があるとかそんなレベルのことではないようです。 いつの時代にも建築は基本的に完全に安全ではありません。 また、道は安全ではありません。 プラットホームは安全ではありません。 都市は安全ではありません。 地球は安全ではありません。 このような基本的なことを理解した上で安全性について考えるという 姿勢がなければなりません。 完全に安全でないことを前提に、どの程度の安全性を確保するかを 考えることが大切です。 構造、防犯、バリアフリー、健康的材料をテーマに完全に安全な建築を計画 しようという考え方に問題があります。 人は自分の判断で安全性を選ぶのです。 誰のせいでもありません。 自分が選んだことなのです。 安全性を獲得するためには、日常の手間ひまをかけることも必要です。 努力をせずに安全性を確保しようとする現代人の姿勢こそが問題では ないでしょうか。 ▲
by tsuka7072
| 2007-12-11 19:31
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 10建物の耐用年数の考え方
![]() ■はじめに 建築の耐用年数の考え方について。 建築は,役割を果たせなくなって壊れるのではなくて 人が壊すものだと考えています。 御堂筋沿い、本町通りのまだ新しい立派なビルが壊されました。 後に高層のビルが計画されています。 一方で、フィンランドのヘルシンキにあるアアルト設計の 音楽ホールは,壁の石がはがれ落ちるトラブルがあった にもかかわらず国民のお金で修復されています。 建築を人が愛していれば壊すことはありません。 人が建築を愛さなければ、新しくても、十分使えても 人は建築を壊します。 ■偽装問題、サブプライムローン問題、200年住宅ビジョン 耐震強度偽装に始まり、施工会社による鉄筋量の偽装まで 建築以外の様々な偽装を含めると、少し考えなければならない 時期に来ているように思います。 根本にあるのは、住宅政策ではないでしょうか。 日本の持ち家政策はいつから始まったのでしょうか。 ほとんどの人が、ローンを組んで住宅を買う時代はいつから 始まったのでしょうか。 日本の高度成長を生み出した原動力は、この住宅政策 も大きな要因の一つだと思います。 日本人のほとんどの人が2000万円から3000万円の買い物をする。 それを25年から35年のローンで返済していくシステムです。 これに、地価の高騰が付け加わると、住宅購入が投資から投機 にまでなってしまいます。 そこに金融会社の融資に対する柔軟な姿勢が加わると アメリカのサブプライムローン問題を引き起こしてしまいます。 それだけで終われば、日本のバブル崩壊のように一つの国の 問題として終わるわけですが、今回のサブプライムローン問題は 世界の経済に影響を与えてしまいました。 現代の経済のグローバル化は、誰かがルールをつくらなければ ならない時代に来たのではないでしょうか。 国家が持っていた役割に変わる、国民の安全を守る組織が正確な 判断を下すことが再び必要な時代ではないかと思います。 最近起こっている問題の中に、国の政策ミスが多く見られるように思います。 耐震偽装の問題は、確認申請の民営化と関係はないでしょうか。 観光バスによる大事故の発生は、規制の緩和と関係はないでしょうか。 教育政策でも、医療政策でも、福祉政策でも同じような問題が発生して います。 基本にある問題点は、コンセプトがないことです。財政事情からの判断に つじつま合わせと見られる政策ばかりではないでしょうか。 あえてあるとすれば、それは自由競争が効率がいいという考え方でしょうか。 国家は、国民の安全な生活を守るために、都市の基盤整備に責任を持た なければなりません。 民営化は、国家の責任体制のもとで、運営等の限られた範囲で実行される べきものだと考えます。 例えば郵政に関していえば、郵便に限っていえば国が責任を持つものであって その中で、民間委託の方法を探るべきだと考えます。 民営化は,考えてみるとそれによって、大きな新しい利権を生み出している のではないでしょうか。 建築は人が壊します。 建築を投資、投機と考える人が壊します。 投資は悪いことではありません。 制度、新しい制度をつくった政策が悪いのです。 18世紀から19世紀にかけてのロンドンも投資目的によって 都市が形成されてきました。しかしその時にはルールがありました。 新しく開発するものは、国家の政策に従わなければ開発を許されない。 開発するためには、大きな公園、中央に広場を設けなければならない。 ロンドンに取って必要な 新しい道も美しくつくられていきました。 最近の制度は、古い建物を壊し、新しくするように誘導しているとしか 思えません。 容積率の緩和措置、増改築に関する様々な制約等、古い建築に不利な法制度が 次から次に出来てきます。コンセプトが間違っています。どのような都市を 造りたいのかというコンセプトがありません。あるのは都市の効率、土地の 効率、土地の有効利用のみです。 200年住宅ビジョンはどうでしょうか。 また考えてみたいと思います。 ■建物の耐用年数。 0 鉄筋コンクリートの歴史 鉄筋コンクリートは建築物で実用化されてから100年程度しか 経っていません。半永久的にもつと思われたコンクリートですが 問題点として、鉄筋に水がまわると鉄筋の膨張を招きコンクリートを 破壊します。(圧縮にだけ耐えるコンクリート造はローマ時代から 実用化されています。) 1 もっとも大切なのは防水です 建物は水がまわると耐用年数が落ちます。 屋根防水/アスファルト防水、シート防水、FRP防水、塗膜防水 テラス防水/FRP防水 外壁防水/吹き付け塗装、撥水材、サッシまわり、クラック、 コーキング 地下防水/地下水の浸入に対して二重壁、二重ピット 2 その他の耐用年数 外壁塗装、コーキング、鉄部塗装、木部塗装、 法改正 ■設備の耐用年数 1 ポンプ/ 8年から15年 2 エアコン /15年から20年 3 給湯機 /15年から20年 4 電気エネルギー使用量の増加/受電容量の不足、コンセント、照明配線 の不足、インターネット、光りケーブル等情報設備の配線不足。 ▲
by tsuka7072
| 2007-12-05 18:01
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 9給排水、電気、ガス
ドイツ環境都市 ミュンヘン駅 ![]() ■はじめに 人間が生きていく上で、最低限必要なものとして水があります。 阪神大震災等の大災害時に明らかになったように、給排水、 電気、ガスなどのエネルギーの供給、循環が壊れると 人間の生活に大きな障害が発生します。 ■給水システム 各市から水道本館で供給される。受水槽方式の場合水槽の清掃、 ふたに鍵をかける等の安全対策が必要。 1直圧方式/戸だて住宅等小規模な建築。 2高架水槽方式/受水槽にためた水を塔屋に設けた高置水槽にポンプアップし 落差を利用して水を送る。昔のマンションに多く見られる。 3圧送方式/受水槽にためた水を圧送ポンプを利用して送る。新しいマンション に多く見られる。 4中水システム/水使用量の多い施設では、お風呂の排水を集めて浄化し、 トイレ排水等に再利用する。水資源の節約。 5雨水利用/雨水を集めて散水等に利用。 6地下水の利用/以前は都市の工場でランニングコストの削減のために ほとんどの工場で行なわれていた。地盤沈下等の問題が発生。 ■排水システム 1合流方式/排水処理能力の高い大都市ではほとんどこの方式。 汚水(トイレ)雑排水(水道水の排水)雨水排水すべてを下水道に流す。 2分流方式/汚水のみ浄化槽で浄化し、雑排水、雨水は側溝に流す。 側溝に流れた排水は川に流れ込み、例えば琵琶湖等に排水される。 環境問題が発生している。 3排水ます/排水の詰まった時の掃除用としての役割。 4トラップ/封水を設け、下水からにおいの上がってくるのを防ぐ。 普段水を使用しないトイレ等の排水目皿は封水が破れやすいため こまめに水を足すことが必要。 電気ガスは食事を作る時の火力として、冷暖房のエネルギーとして、照明 コンセントとしてまた通信のエネルギーとして使われている。最近の電気ガス エネルギーの利用について考える。 ■電気エネルギー オール電化/原子力エネルギーの利用から夜間電力の有効利用を積極的に 展開している。ヒートポンプシステムの効率が加速度的に良くなったことから 冷暖房、給湯への利用。夏の電力消費のピークカットから、エコアイス等夜間電力 利用への誘導政策(割引料金)。 給湯の貯湯方式と電磁調理器の普及がポイント。 1低圧引き込み/戸だて住宅 2高圧引き込み/一般のマンションでは電気室を設けトランスを設置する。 3単相、三相/照明コンセントは単相。ポンプ等能力の大きな機械は 三相(動力)を利用することが多い。 4分電盤/配線の系統を分けて、非常時の安全性を高める。 照明、コンセントを分ける。コンピューターを分離。エアコンを分離。 単独回路、たとえば電子レンジ等使用電力が大きな設備。 ■ガスエネルギー ガスコージェネレーションは、発電、その時の廃熱利用によって エネルギー効率を高める。ガスによって、電気をつくり出すこと。 その時の廃熱を利用して、給湯へ利用すること。 ガス料金の割引による誘導政策。 冬は給湯消費量が多いので効率的だが、夏給湯消費量が減った時の 廃熱利用がポイント。 1ガスメーター/ガスの異常を感知して自動的にストップ(安全性) 2ガス器具/ガスの異常を感知して自動的にストップ(安全性) 3ガス給湯器/最近の屋外に設置するセントラルタイプ 屋内設置タイプの内、吸排気を外部に出すタイプの安全性は高い。 昔、よく簡易的に、流し等に設置されている一カ所のみ給湯する 給湯器は、空気の入れ替えが必要なので、注意が必要。 ▲
by tsuka7072
| 2007-11-28 20:32
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 7防火 建築の安全性
ドイツ環境都市 ミュンヘン駅 ![]() ■はじめに 原因/台所からの出火。石油ストーブへの引火。 漏電。放火。地震による出火。(都市レベルの火災) ■建築対応 1デパート、映画館、特定多数の人が出入りする場所や、 集合住宅 、病院、介護施設のように夜間も人が滞在 する場所についてはとくに耐火建築物にする等の対応。 2大規模な建築物、面積の大きな建物、高さの高い 建物についても、防災計画等の対応。 3都市レベルでの火災を防ぐために、中心地では、 防火地域、準防火地域を設定して火災が発生しても 燃え広がらないように耐火建築物にするよう対応。 4耐火建築物/耐火構造(鉄筋コンクリート、耐火被覆さ れた鉄骨)の建築物に、外壁の開口に防火戸(網入ガラス) を設けたもの。 5燃えないように/内装を不燃材にする。 6煙を排出する/煙で窒息しする場合が多いので 部屋、避難の廊下に排煙設備を設ける。 7逃げる/二方向に逃げられるように階段を二つ以上設ける。 階段を安全にするために防火区画する。 ■消防対応 設備 1建物の用途、規模、によって、細かく必要な消防設備を設定 2自動火災報知設備/天井に設け、火災の発生を知らせる。 3誘導等/避難口等に設け避難を誘導する。 4屋内消火栓/初期消火のために建物内に消火栓を設ける。 5スプリンクラー/天井面に設け火災を感知して水を噴射。 6漏電警報機/漏電による火災を防ぐ。 7非常放送/火災時に建物内の人に火災の発生を知らせる。 消防に連絡する非常電話 8消防活動用空地/はしご車が寄り付き救助活動が出来る スペースを建物の道路側に設ける。 ■消防対応 予防 火事が起こらないように建築物の所有者に注意を働きかける。 1防火管理者の選定/責任者を決める。 2消防計画届けを出す。/火災時の対応計画。 3消防検査報告書の提出/自主検査を行なう。 4消防訓練/実際に火災訓練をする。 5立入検査/指導する。 ■都市レベル 対応 防災計画を立て、都市として大火にならないように、 大きな道路、公園、防火建築帯で火災が広がらない 計画を立てる。 以上の対応で現在火事の発生、大規模の火災は減少した。 火災時の避難は煙を吸わないように低い姿勢をとる。 消防の救助を待てる安全な場所に避難する。 ▲
by tsuka7072
| 2007-11-06 06:32
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 6地盤の安全性
ドイツ環境都市 ミュンヘン駅 ![]() テーマ 地盤の安全性 ■住宅と基礎 1宅地の造成によく見られる地下にコンクリートボックス 駐車場が埋まった宅地の注意点 駐車場部分以外の土の部分にも住宅を建てることになるが 駐車場部分をつくるときにまわりの土が掘られて埋め戻され ていることが多いのでその部分の地盤が沈下することが多い。 その部分の地盤改良後に基礎を施工すること。 2千里ニュータウンのような大きな造成地の場合の注意点 ニュータウンの場合造成計画に基づき大規模な造成工事が 行われることが多いので大きな盛り土が発生する。 盛り土は建物を建てると沈下するので,地盤調査を行い 地盤改良、杭施工により建物の沈下が発生しないようにする。 3圧密沈下による長期にわたる建物の沈下 地耐力はあるように見えるが中の水分が抜けることで 長い期間で沈下を起こす場合がある。地盤調査で 専門家の意見を聞こう。 4住宅の基礎は一般に浅いので,隣接地の工事による被害を 受けることがある。例えば隣接地でマンション工事のため 深い基礎工事が発生した場合等。 建物の沈下は,鋼管杭によるジャッキアップ工法 地盤改良材の注入工法などにより補正することが出来る。 テーマ 構造の安全性と法改正 ■1981年法改正(宮城県沖地震) 新耐震基準 1実際に建物にかかる地震力に近い力を想定出来るようになった。 保有水平耐力を計算する。 2建物のバランスをとって設計する。 31階ピロティの破壊を防ぐ。 4中間階の破壊を防ぐ。 5柱に剪断力に耐える帯筋を入れる。 ■2001年法改正(阪神大震災) 耐震診断、耐震改修設計指針 11981年以前の建物も公共性の高い建物については (学校、市庁舎、病院等) 耐震性能を高め安全性を確保する。 震度5中地震では大きな損傷を受けない事 震度6の大地震でも建物が上からつぶれるような大被害 を受けない事 2鉄筋コンクリート構造の耐震補強 1)コンクリート強度の確認 2)鉄骨筋かい、コンクリート壁の新設のより耐力を増す 3)耐震壁をバランス良く配置する 4)柱の剪断補強 5)荷重を軽くする ■2005年法改正(既存不適格建物解消のため増改築規制を強化) ■2007年法改正6月(構造計算適合性判定、確認申請最長70日) ▲
by tsuka7072
| 2007-10-29 12:40
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 5建築構造の選び方
ドイツ環境都市ミュンヘン 中央駅 ![]() テーマ 様々な構造の安全性について ■どの構造をどのような目的で使用するか 歴史から学ぶ加工形式(石造) ギリシャ、ローマ(ボールトとタイロッド)、トルコ(ドーム)、 ゴシック(バットレス)、ルネサンス, 近代建築の(鉄とガラス、鉄筋コンクリート) 新しい用途の建築物、大スパン(駅舎、美術館、図書館、市庁舎) ■鉄筋コンクリート構造 マンションのように,防音性、経済性、耐久性の必要な建物 柱が多くなっても機能的にあまり問題にならない建物 鉄筋コンクリートは重量が重いので,高層、大スパンに向かない 1ラーメン構造(柱はリで水平力に耐える) 2壁式構造(箱をつくることで水平力に耐える) 3特殊構造(シェル、その他シームレスな構造) ■鉄骨造 駅舎、体育館の用に大スパンの建物 オフィスのように高層、軽量化の必要な建物 鉄筋コンクリートに比べ柱のない大空間が作れる。 1ラーメン構造(柱はリで水平力に耐える) 2トラス構造(屋根面を大架構でつくる) 3特殊構造(立体トラス、自由な形状) ■混構造 イギリスのジョージアンスタイル等20世紀以前の建築は 壁が石造で,床、屋根等の水平材は木造で出来ていた それぞれの部材の性質を利用して適材適所に使用する 1コンクリート構造の壁+木造の屋根、床 2コンクリート構造+鉄骨造 ■木造 住宅、どの工務店でも簡単につくれて,経済的 耐火性,防音性に劣るが,最近日本の資源を見直す 自然素材で健康的である,というような視点で見直されている 1在来工法(筋かいにより水平力に耐える) 2ツーバイフォー工法(箱をつくることで水平力に耐える) 3SE工法(ジョイントを剛接合にすることで水平力に耐える) ▲
by tsuka7072
| 2007-10-22 11:12
| 暮らしの安全工学
暮らしの安全工学 4木造住宅の改修
ドイツ環境都市ミュンヘン 中央駅 ![]() テーマ 木造住宅改修(ユニバーサルデザイン) (45分エスキーストレーニング) 高齢者のためのバリアフリー住宅 階段を緩やかな折れ曲がり階段にする トイレ、浴室、洗面所を広くする ダイニングルームを設ける コメント 改修の場合、バリアフリーと構造の安全性 構造の安全性と快適性(例えば明るさ、通風) 相反する場合があるので出来た案をチェックしてみよう 家具を配置して広さを確認しよう 部屋のつながり方をチェックしてみよう 案の発表 構造の安全性,バリアフリーデザインを考えて設計 水回りを大きくする 階段を折れ曲がり階段で設ける 注意すること 光、通風、部屋の広さ,部屋のつながり等住宅の 快適性としての条件をチェックしてみよう 水回り階段でダイニングに日が当たらなくなっていないか 玄関からの動線で,キッチンを通るようなプランになっていないか コストについても考えてみよう。 改修にいくらかけるかを考えてみよう 200万円、500万円、1000万円、2000万円 参考資料(いくつかの案) ![]() ![]() ![]() ▲
by tsuka7072
| 2007-10-16 11:04
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